理系コース進学はいばらの道?第6期生の進学先を紹介します!
- 現地日本人スタッフ:登尾紗衣
- 7 日前
- 読了時間: 3分
更新日:2 日前
昨年の国家試験で、素晴らしい成績を残した第6期生(2024年度卒業生)。

★国家試験を終え、学校を去る前日の第6期生
タンザニアでは、国家試験の成績と本人の希望をもとに進学先が振り分けられます。
タンザニアの高校(A Level)は7月スタートなので、6期生たちもそれぞれの進学先で、新生活をスタートさせていることになります。
今回のブログでは、6期生の進学先についてご紹介するとともに、タンザニアの一般的な傾向とあわせて、さくら女子中学校が社会にもたらすインパクトについて分析していきます。
第6期生のそれぞれの進学先は、以下のリンクからご覧いただける通りです。
進学率は100%、しかもその7割近くが、理系のコースを選択しています。
「World Bank」のデータによると、タンザニアで前期中等教育(O Level)を修了できる子どもの割合は、増加傾向とは言え、2023年の時点で全体の35.4%。
O Levelを卒業するだけでもすでに全体の上位層に入ることになるのですが、高校(A Level)の理系コースに進学できる生徒は、ここからさらに絞り込まれます。
タンザニアでは、実験室の器具・設備が不足していることから、文系・商業系のコースを提供している高校が大多数で、理系科目が勉強できる高校は数が限られているからです。
この限られた枠を獲得するためには、国家試験の理数科目において高得点を取得する必要がありますが、数学と物理は全国的に見ても不合格率が高い難関科目。
さらに、タンザニアの中学校では理系教師が全体的に不足しており、国の報告書でも、「quarified science teacher」の不足が毎年指摘されています。
つまり、タンザニアの中学生が理系のコースに進学するためには、「国家試験に合格し、中学校(O Level)の卒業資格を得ること(この時点で全体の4割弱)」「国家試験において、教師の数が不足し教育の質にも疑問が残る理系科目で高得点を取ること」「競争率の高い理系高校の限られた枠を勝ち取ること」の3点が求められることになります。
理系コースを選択したさくらの生徒たちが、いかに困難な道を選び、そして勝ち抜いたのか、イメージしていただけたのではないでしょうか。
さらにタンザニアでは、社会的に求められるジェンダー的な役割や理系で活躍する女性のロールモデルの不足などが原因で、多くの女子生徒が文系・商業系のコースを選択しているという実態があるとのこと。
「理系科目に重点を置いた女子中学校」として、タンザニアの女の子たちに理系キャリアへの道筋を示し、そして実際に多くの女子生徒を理系分野の進学先に送り出しているさくら女子中学校。
この学校の存在がタンザニア社会にもたらすインパクトは絶大なものですね!
希望の進路を実現した第6期生のみんな、本当におめでとう🌸
今後の活躍が楽しみです!!
★第5期生の進学先についてはこちらから
★第6期生の国家試験の結果はこちらから
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