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タンザニア共和国・キリマンジャロの麓にある「さくら女子中学校(Sakura Girls Secondary School)」は、日本の市民協力によって設立された、理数系教育、国際教育、リーダーシップ育成を特色とする全寮制の学校です。教育機会に恵まれないものの高い学習意欲を持つ女子生徒たちに、安心して勉強できる機会を提供し、国際援助に頼らない自律的な国造りを担う女性リーダーを育てています。討論型授業や経験学習など先駆的なメソッドを取り入れ、開校5年で早くも有数の進学校の仲間入りをしました。男女格差の大きい同国においては、女子校のランクインは稀有なことです。
しかし途上国において学校経営を安定化させていくのは容易ではありません。不作が続いて給食の食材が不足したり、コロナ禍でキリマンジャロ観光が打撃を受け学費不足で退学の危機に陥る生徒が出ています。中等教育に進める子どもたちが3割程度しかいないタンザニアでは、退学=教育機会の喪失を意味し、10代前半で低賃金の単純労働を強いられたり、望まぬ結婚や妊娠のリスクに直面します。そのため寮という安全な環境で落ち着いて勉学を継続できるよう様々な支援が欠かせないのです。
誰にも搾取されない知識を得て、自分や社会の夢の実現に精進しているタンザニアの女子生徒たちのために、皆様のあたたかなご寄付をお願い申し上げます。
寄付の申込方法を選んでください
*税制の優遇措置をご希望の場合は「fax/メール経由」(寄付申込書を利用)をご利用ください。「オンライン」でのご寄付には税制優遇措置はありません。
「さくら女子中学校」プロジェクトとは
「さくら女子中学校」は日本とタンザニアの市民協力によって2016年に創立されました。日本側の中核的支援団体は慶應義塾大学名誉教授、故・岩男壽美子氏(写真中)が設立した「一般社団法人・キリマンジャロの会」、キリマンジャロの麓アルーシャ州バンガタ村で学校運営に従事するのは、Sakura Vision, TanzaniaというNGO(理事長フリーダ・トミト)です。
マサイ族の女性としては極めて珍しく、米国の大学を卒業し、経済的成功を収めているフリーダ・トミト氏(写真右)と、フルブライトプログラムでイエール大学で学びハーバード大学などで教鞭をとった岩男博士の二人は、自身の経験から、国造りの根幹は教育である、そしてそれは性別にかかわらず等しく機会が与えられるべきであるとの信念のもと、タンザニアに女子のための先駆的な中学校を創設することを決意しました。
安全な環境で勉学に専念できるよう全寮制とし、カリキュラムにおいては技術開発の先端で活躍できるよう理数系教育を強化するとともに、国際感覚を磨いて国造りを担うリーダーシップの涵養をめざす「さくら女子中学校」は、日本政府および日本企業からの支援によって校舎や寮を建設、個人や企業の寄付で学校の土地や畑を確保しました。2016年から2021年まではJICA草の根パートナーシッププログラムに採択され、学校運営に欠かせない専門人材を日本から派遣しました。
いただいたご寄付の用途
01)奨学金のご寄付
女子生徒一人当たりの学費と寮費は年間約12万円です。学習への意欲も学力もあるのに、経済的な理由から中学進学をあきらめかけている生徒に、奨学金を供与しています。約140人の在籍生徒のうち、4分の1が奨学生です。
02)一人1冊の教科書、一人1セットの机と椅子、体験学習のための理科実験道具などへのご寄付
タンザニアの公立中校では、60人以上が同時に講義型の授業に臨み、しかも教科書が足りないので、先生の板書を書き写して学習します。「さくら女子中学校」では一人一冊の教科書(全教科そろえると約5000円)貸与を実現し常に生徒が手元に置いています。しかし内容が改訂されたり、繰り返される貸与によって破損したりすると、次の代への引継ぎの前に買い替えが必要です。
勉強に集中するため机と椅子も一人1セット用意しています。日本では当たり前のことですが、タンザニアでは実現は容易ではありません。また、自分で手を動かして科学を学べるよう理科の実験道具も充実させています。ですがどんなに丁寧に扱ってもどうしても消耗してしまうため、買い替えが必要です。
03)安心・安全な校舎と生徒の食生活を維持・保守するためのご寄付
女子生徒ばかりが暮らす学校ですから、安心・安全な環境づくりは至上命題です。しっかりとした塀と校門、警備員の配置はもちろん、シャワーやトイレにはきれいな水を確保して感染症予防を徹底します。食べ盛りの生徒たちの健康を守るため、校内外には農園と家畜小屋がありますが、温暖化の影響で収穫が不安定になりがちです。目下のウクライナ戦争で食の物流も影響を受けており、必要な量を安定的に買い付けることが急務となっています。
04)高校生・大学生インターン、社会人ボランティア講師のお願い
金銭的ご支援のみならず、現場で直接教育活動に参加していただくご支援も募集しています。高校生インターンの皆さんが夏休みにインターンをしてくれた時には、浴衣や折り紙など日本文化で交流し、同世代同士すっかり仲良くなりました。また、社会人(実務家)の皆様には、キリマンジャロ観光の途上で立ち寄っていただき、コンピューティング、水をめぐるイノベーション、国際貿易などご自身の仕事に関連するテーマでゲスト講師をしていただきました。英語での文化交流や教育支援にご関心のある方はぜひご検討ください。
私たちの強み
01)持続可能な世界へ見えるインパクトを
女性のエンパワーメントへの支援を通じて、遠い途上国コミュニティの持続可能性社会の実現に直接貢献できます。
02)未来のリーダーを育てるSGSS WAY
理数系カリキュラムやディベート中心の授業スタイルなど未来の女性リーダーを育成する教育アプローチを促進できます。
03)支援者と共につくるタンザニアの未来
未来のリーダーを育てるという共通目的のもと、支援者と生徒がお互いを刺激しあいながら、未来を共創していく取り組みです。
04)実績のある活動内容
女性のエンパワーメントに対して強い理念と熱意を持つ支援メンバーと専門メンバーが共同で運営しています。
未来を共に創りませんか
キリマンジャロの会代表理事 古谷公文よりご挨拶(『季刊誌AFRICA』より抜粋・再編)
わたくしは幼い頃から折に触れ、母(創立代表理事・岩男壽美子)に色々な話を聞かされて育ちましたが、最近は良く話題に上る「ジェンダー」というキーワードについて申し上げれば、母は、どちらかと言えば「女性の地位向上」といったテーマより、「広く公平な機会の確保」を具体的な課題とし、通じて性差に拘らず人々が活躍できる社会を目指す、といったヴィジョンを重視していたと記憶しております。
齢80歳を過ぎても熱中できるものを持ち、仲間との交流を絶やさず、至近で起こった出来事を孫たちに楽しそうに語る母を見て、本当に元気だなあ、と感心していたに留まっておりました。そのような中での突然の訃報でしたので、わたくしが母の後任を務めることになろうとは、夢にも思っておりませんでしたが、偶然にも東京へ転勤となったことや、勤務先の理解もあったことから、「キリマンジャロの会」の皆さんと学校運営の今後を模索する日々が始まりました。
母は、戦後復興の初期に、所謂「ミッション系」の女子中学、高等学校で学び、幸運にも後年、米国に留学する機会を得るに至りました。生前よく話してくれたのは、「我が国はかつて、好むと好まざるに拘らず、欧米の『支援』により女性が教育を受ける機会を得た。それを想うと、今日、経済発展を享受する我が国は、女性の教育機会確保に苦しむ他国に対し、将来につながる恩返しをすべきだと思う」ということでした。
母が理想とした「女性も社会で活躍する」、あるいは「理数系に強い知日派女性リーダーを育てる」、という理念を具現化するため「女性に対する教育の場」を如何に持続的に確保するかは大きなテーマであります。将来の職業選択をイメージしながらリーダーシップを含めた自らの能力を最大限に高めるには、受ける教育の「量」では無く「質」が問われるものと考えます。「さくら女子中学校」が重視する「生徒中心型授業の実践=(議論を通じ学ぶ授業)」は、単なる暗記を良しとせず、理数系の教育を重視しつつも、授業においては勇気を持って自らの疑問を提示することや、信じる考え方を他に理解して貰う努力求め、哲学、倫理学的な観点からの気付きも含め、実際的に成長出来る機会を提供するものだと考えております。
学校は、一度生徒さんをお預かりして始めた以上は、安定的に継続させ建学の理念を追求し続けることが必至です。タンザニアの女子生徒たちのため、また日本の人々とともに未来を共創するため、皆さまの温かなご支援をお願い申し上げます。
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手紙と写真の送付には奨学生とのマッチングが必要ですので、オンライン申込の場合は申込書の備考欄に、FAX・メール申込の場合はCBCCへの申込書の備考欄に「本資金は奨学金として利用して下さい。」とご記入お願いいたします。
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*税制の優遇措置をご希望の場合は「fax/メール経由」(寄付申込書を利用)をご利用ください。「オンライン」でのご寄付には税制優遇措置はありません。
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