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About us

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一般社団法人 キリマンジャロの会

Sakura Vision Tanzania(タンザニア政府登録NGO)

創立代表理事

岩男美子 (1935-2018)

さくら女子中学校 設立の理念

 世界には、1日1ドル以下で生活している人たちが大勢いることを知っていますか?

マサイの少女たちには、中学校に進学して勉強したいと願っても教育機会が与えられず、勉学を諦める女子が沢山います。

 

 中学に進学しない女子の多くは、10代のはじめに親が決めた結婚をさせられ、沢山の子供を産み、子供の世話や家事や畑仕事に追われ、貧困から抜け出したくても抜け出せないでいます。

 

 彼女たちは能力がないのではありません。その才能を開花させる機会に恵まれていないのです。日本でも「貧乏人の子沢山」という表現があります。教育と出産数は密接に関係しています。適切な機会さえ与えられれば、彼女たちは将来タンザニア社会の女性リーダーになることができるのです。では、こうした少女たちには何が最も必要でしょうか?

 

 彼女たちが安心して勉強に集中できる安全な環境=学校が必要なことは間違いありません。キリマンジャロ山の近くのマサイの村バンガタ(Bangata)に、日本からの支援で建てようとしている全寮制の女子中学校、さくら女子中学校はそうした切実なニーズに応えるものです。

 

 全寮制の女子中学校にする理由は、想像がつくでしょうか?共学校では男子生徒によるレイプのみならず、男性教師によるレイプが珍しくないからです。女子中学生の5人にひとりは妊娠退学といわれています。だから私たちは全寮制の女子校を建てたいと考えています。

同時に私たちは、5年前から継続してきたマイクロファイナンス事業により、1人でも多くの貧しい女性の経済的自立を応援しようとしています。そして貧しい女性たちが支援の対象からタンザニアの発展の牽引役になることを願っています。

 

 アフリカは遠く、私たち日本人とはあまり関係ないという声も耳にします。

しかし、グローバル化が進む世界の中で、貧しいアフリカの女性たちが貧困から抜け出し、 経済的自立を達成しないと、貧困の拡大再生産が続くことになります。その結果、感染症の蔓延、犯罪や暴力行為など社会の安定を乱す状況が生まれることが憂慮されます。貧しさのなかで貧困層の人口は増えており、水や食料を巡る争いも深刻な問題です。今日、日本をはじめ高齢化が進む先進国の財政は多くの困難を抱えていますが、それでもアフリカの国々とは比較にならないほど豊かです。貧しい国への支援は当然求められることになり、先進国の次の世代は国内で増大する高齢層に加えて、海外の貧困層の支援という重い負担を背負うことになります。

 

つまり、アフリカの貧困状態は先進国の社会的安定や次世代の負担に大きくかかわっています。

 

今日、多くの日本の援助活動がアジア諸国に向けられ、目覚しい成果をあげています。その結果、アジアの途上国の多くは、アフリカに比べて早い速度で成長を遂げ、いずれ被援助国を卒業することになるでしょう。これは、日本の次の世代にとっても喜ばしいことです。

 

しかし、そうした段階になっても、アフリカの貧困は存在し続け、先進国である日本は支援を期待され、日本があまり慣れていない遠いアフリカ諸国の抱える問題に向き合うことになると思います。少子高齢社会日本や他の先進国の次の世代は、国内でも多くの負担を強いられるうえに、出生率の高いアフリカへの支援をするのは大変です。そう考えると、今のうちからアフリカの貧困削減にもっと力を注ぐことが求められます。

 

そこで私たちは、次の世代のことを考えながら、いま、私たちひとりひとりにできることをしたい、ささやかであっても確実に成果があがる支援をしたいと考えております。

皆様のご理解、ご協力とご支援をお願いいたします。

2015年12月

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